医師は比較的転職が多い職種です。理由は「キャリアアップのため」「よりよい給与や待遇を求めて」「家庭の事情」などさまざまですが、「人間関係」も医師に多い転職理由のひとつです。
しかし、「人間関係を理由に転職するとキャリアに傷がつくのではないか」「面接官にどう伝えればよいのか」と悩む医師も多いようです。
そこで今回は、人間関係による転職の是非、転職時の面接でどう伝えればよいかといったところを解説していきます。
人間関係の悩みでの転職はアリ!
医局の複雑な人間関係、院長や上司、同僚、部下である医師との人間関係、看護師や医療事務などのスタッフとの人間関係。さらには患者さまとの人間関係に悩む医師も少なくありません。
●身近な人や人事に相談してみる
●適度な距離感を保ち関わる機会を減らしてみる
●苦手な人への対応を変えて様子を見てみる
といった対策を講じてもなお改善せず、人間関係で悩み続けているなら、人生を有意義に生きるためにも転職活動をはじめましょう。
「人間関係ごときで転職を考えるなんて甘い」なんていう心無い声が気になったり、医師自身がそのように考えて自己嫌悪に陥ったりする場合もありますが、まったく気にする必要はありません。ましてやパワハラ、セクハラ、いじめなどがある場合はなおさらです。
確かにキャリアの心配もありますが、精神を病んでしまったり、強いストレスから医療ミスに繋がったりする方が問題なので、合わない職場だと判断した場合は、転職という選択は「大アリ」だといえるでしょう。
面接官が知りたいことは?
いざ転職活動をはじめると気になるのが、面接官に退職理由をどう説明するかということです。それを考える前に、まずは面接官が何を知りたがって退職理由を聞いているのかというところから考えてみましょう。
大前提として、面接で合否を判断される基準は「この人と一緒に働きたいか」ということです。そのなかでも転職理由を聞くのは、「早期退職せずに長く一緒に働けるか」「トラブルを起こさずに穏やかな院内環境を保てるか」ということを意識しているからです。
面接官は転職理由を含めたさまざまな話を聞きながら、その医師のストレス耐性や責任能力、人間関係の構築力、働く意欲などを見ているのです。
人間関係で転職したい事実をどう伝えるか
面接官が納得する転職理由を伝えるには、
●客観的に見て妥当性のある理由であること
●他責性が強くなりすぎないこと
●改善しようと前向きに取り組んだことが伝わること
●志望動機と絡ませて前向きに伝えること
がポイントです。
人間関係に一切触れずに、まったく別の理由をでっちあげると、面接官につっ込まれたときにボロがでてしまいます。本音でありながらも、伝え方はオブラートに包んで伝える方が、面接官には刺さるといえます。
たとえば…
●同僚やスタッフとの人間関係で転職を決意した場合
「前職ではチームワークを発揮するよりも個人の活躍が評価される環境でした。しかし、次第にやはり医療にはチームワークやコミュニケーションが大切だと思うようになり、チーム医療が推進されている御院を志望しました」
●院長や上司、先輩医師などとの人間関係で転職を決意した場合
「今の職場はトップダウンの社風です。現場で感じた問題点に対する改善策を提案してもまったく受け入れられず、患者さまにご迷惑をおかけし続けていました。そんな現状に疑問を持ち、退職を決意しました。御院は現場の声を大切にされていると伺いましたので、積極的に業務改善の提案をしていき、よりよい医療を提供できるように貢献したいと思います」
また、人間関係以外にも不満に思っていたことがあるようでしたら、そちらをピックアップするのもひとつの方法です。
転職を機会に、自分は医師としてどうありたいか、どう働きたいかという自己分析を重ね、深掘りしていくことで、面接対策になると同時に、より自分に合った転職先を見つけるためのヒントとなることでしょう。
まとめ
・「人間関係」も医師に多い転職理由のひとつです。
・人間関係の悩みで転職するのを迷うかもしれませんが、改善努力をした上で悩みが解消されないのであれば、自分を守るために転職をすることは大いにアリです。
・面接官が知りたいのは、一緒に働きたい人材かどうか、早期退職しないかどうか、トラブルを起こさないかどうかということです。
・面接官にマイナスのイメージを持たれることなく転職理由を伝えるためには、本音をオブラートに包み、志望動機など前向きな話と絡めることがポイントです。
・転職を機に自己分析をすることで、転職をよりよいものにすることができます。
人間関係が原因で転職を考える医師は、次の職場での人間関係も気になるものです。「キャディカル医師.転職」のキャリアアドバイザーなら、各病院の内部事情にも精通しているので、より環境のよい職場選びをすることができます。
また志望動機の言い換えの例などが上手く思いつかないという方や、「とにかく辞めたい」だけで自己分析が進まないという方も、弊社のキャリアアドバイザーが全力でサポートさせていただきます。
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