65歳からの転職。キャリアを積んだ医師が活躍する市場とは

医師は高い専門スキルを身に付けているため、65歳以上になっても働き続けられる職業です。しかし年齢を重ねるにつれ、今の働き方を続けられるか不安になることもあるでしょう。65歳と言えば一般社会では定年を迎える年齢ですが、医師の場合、その年齢での転職は可能でしょうか。働き続けた場合、年収はどの程度になるでしょうか。65歳以上のベテラン医師の転職市場の動向や働き方、収入についても解説します。

65歳以上の医師の転職市場とは

65歳以上の転職市場の特性を理解すれば、新たなキャリアチャンスを見つけることが可能です。キャリアパスを探る中で必要な、転職市場の特性と動向について解説します。

定年後の再就職

多くの医療機関の定年は60~65歳です。しかし経験豊富な医師の需要は高く、65歳以上での再就職のチャンスは限られてはきますが、十分あるといえるでしょう。

雇用形態

一部の医療機関では、パートタイムや契約医師としての雇用が増えています。これは医師自身の働き方の柔軟性を高める一方、医療機関はベテラン医師のスキルを最大限に生かす機会を提供しているといえるでしょう。

給与

65歳以上の医師の平均年収は、年齢と共に減少傾向です。収入を減らさずご勤務いただける医療機関もありますのでお給与の部分もしっかりと医療機関と話してみてください。

求人情報

65歳以上を対象にした求人情報は公開が限られていますが、医療職専門の転職サイトや紹介業者を通じて多くの転職のチャンスが存在しています。

65歳以上の再就職は選択とチャレンジ

医師の定年退職後の働き方は実に多岐にわたります。そのため医師自身の能力や希望するライフスタイル、目標にあった働き方を選ぶことが大切です。以下は2つの働き方とそのメリット、デメリットをご紹介します。

フルタイム

十分働ける体力がある場合、専門知識と経験を生かしてフルタイムでの再就職という選択があります。それまでと同じように働けますが、長時間労働や職場の人間関係などといった問題に関わる可能性があります。

パートタイムまたは契約医師

パートタイムや契約医師として勤務する場合、ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能になります。一方で、保険や年金などの福利厚生への配慮が必要です。

65歳以上の医師の年収

65歳以上の医師の平均年収は、若年層に比べて一般的に少し下がる傾向にあります。しかし医療分野における専門知識と経験があるため、高いレベルをキープできるでしょう。以下は65歳以上の医師の平均年収です。以下は10人以上の施設で働く医師の、男女別平均年収です。

65~69歳の医師の平均年収

 平均年収平均年齢平均所定内実労働時間(月)平均超過実労働時間(月)
男性医師1,812万9,500円67.1歳162時間2時間
女性医師1,585万100円67.9歳143時間2時間
※平均年収は、「きまって支給する現金給与額」×12カ月+「年間賞与その他特別支給額」で算出(厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より)


下記は70歳以上です。条件は同じです。

70歳以上の医師の平均年収

 平均年収平均年齢平均所定内実労働時間(月)平均超過実労働時間(月)
男性医師1,672万1,500円75.2歳164時間1時間
女性医師786万5,300円76.1歳155時間0時間
※平均年収は、「きまって支給する現金給与額」×12カ月+「年間賞与その他特別支給額」で算出(厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より)


医師の平均年収は、仕事内容や施設の規模、また役職などで異なるため、あくまでも目安程度で参照ください。ただこうした条件の違いで年収が変わるため、求人情報を見るときにチェックしておけば、希望の年収に合った勤務先が見つかる可能性が高まるでしょう。

スキルと経験を生かせる場とは

65歳以上の医師が自身の経験とスキルを生かしやすい、代表的な勤務先をご紹介します。

一般急性期・地域包括ケア・療養型・回復期リハビリテーション病院

常勤医を希望する場合、こうした医療施設はあまり年齢にこだわらない傾向があります。特に慢性的に医師が不足している地域では年齢を問わず募集しているケースが多く、働き方や年収についても柔軟な交渉ができる可能性が高いです。働き方によっては、定年前と同じ水準を維持できるかもしれません。

介護老人保健施設

年収こそ病院勤務よりも下がるケースがほとんどですが、65歳以上の医師を施設長として募集していることがあります。入所後の健康管理や入所判定などが主な業務で、専門科目不問の求人が多いです。

産業医や社医(保険社医など)

一般企業の中で従業員の健康管理やメンタルヘルスといった産業衛生に関わる仕事に携わる医師です。企業内診療所での定期非常勤勤務や健康診断業務などです。週3~4日の勤務という求人も多く、病院勤務と比べて体への負荷も少ないため、ゆっくりしたペースで働きたいというベテラン医師におすすめです。

まとめ

・65歳以上でも、高い専門スキルを持った医師の再就職のチャンスは十分にあります。

・さまざまな働き方に合った職場があるので、医師専門の転職サイトや紹介業者を通じて効率よく探すのが良いでしょう。

・65歳以上の選択肢は多岐にわたります。自身の能力や望むライフスタイル、働き方を明らかにしておきましょう。

・年収は、専門知識と共に仕事内容や施設の規模、役職でも変わります。求人情報で必ずそれらのポイントをチェックしましょう。

まとめ


65歳以上のベテラン医師は、その高い専門性と経験から医療機関からも十分に求められる大切な人材です。

「キャディカル医師.転職」のキャリアアドバイザーは、退職金を考慮した転職やキャリアについてのご相談を、いつでも承っています。お困りのことがありましたら弊社お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください!

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